Leçon71 Un couple se dispute dans le salon
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- DIALOGUE
- ArnaudC'est pas possible, à chaque fois c'est la même chose avec toi !
- ChloéTu plaisantes ou quoi ? D'habitude, c'est toi qui laisse traîner tes affaires, là.
- ArnaudEh, commence pas à me prendre la tête.
- ChloéPutain, mais t'es pas croyable ! Tu fous rien à la maison et tu m'engueules.
- ArnaudArrête de faire ta victime, là ! Et depuis quand je fous rien moi ? C'est qui qui a refait la salle-de-bain selon les goûts de Madame ? Le pape peut-être ?!
- ChloéJ'hallucine ! La prochaine fois je m'en charge, si c'est pour entendre des conneries pareilles !
- ArnaudToi ? Tenir un marteau ? Laisse-moi rire !
- ChloéTu m'en crois pas capable ? Tu veux vraiment partir dans cette direction ?
- ArnaudLa prochaine pièce, je te la laisse. Tu m'emmerdes avec tes histoires. Toujours à se prendre la tête pour un rien.
- ChloéPfff, tu peux parler, pauvre con !
- ArnaudAller, ça sert à rien de discuter plus longtemps avec toi. Tu me saoules. Je me casse !
- ChloéC'est ça vas-y, je m'en fous !
- ArnaudConnasse !
- ChloéToi-même !
- VOCABULAIRE
dispute (f) 口論
se disputer:口論する、喧嘩するplaisanter 冗談を言う、ふざける d'habitude ふだん、いつも traîner を引っ張る、を長引かせる、引き延ばす prendre la tête à A 【話】Aをイライラさせる
se prendre la tête:イライラするputain 【話】ちぇっ、くそ(驚き・軽蔑・怒り・失望などを示す。売春婦や売女を意味するかなり強い侮蔑の言葉なので使用には注意が必要) foutre 【話】 ~をする、やる(=faire) engueuler をののしる victime (f) 犠牲者、被害者 refaire を修理する goût (m) 好み、趣味 pape (m) 教皇、ローマ法王 halluciner に幻覚を生じさせる se charger de ~を担当する、引き受ける connerie (f) 愚かなこと、ばかばかしさ pareil, -le 同様の、同じような marteau (m) かなづち、ハンマー capable de ~できる emmerder をうんざりさせる、をうるさがらせる pauvre かわいそうな、哀れな con, -ne バカ、間抜け、愚か者 servir à ~に役立つ saouler (=soûler)をうんざりさせる se casser 【俗】ずらかる、消える je m'en fous! そんなことはどうだっていい、知ったことか、かまうものか conasse (f)【俗】ばかな女 - POINT
- 【コラム:女性が強いイメージの陰に隠れたフランスの社会問題】
今回の会話はカップルの口論でしたが、女性側も強いですね。
フランス人の女性は、自分の意見をはっきり相手に伝えられて、素敵だなという印象をお持ちの人も多いのではないでしょうか。
しかし、こうした強い女性のイメージとは対照的に、残念ながらパートナーや元パトーナーからの暴力に苦しんでいるフランス人女性は非常に多いという実情もあります。
ヨーロッパにおいて、フランスは、イタリア、ドイツ、イギリスと並び、カップル間の暴力で女性が被害者となる事件の発生数はかなり多くなっています。
フランスでは、パートナーや元パートナーに殺害された女性数は、2018年で121人、2017年で130人となっており、2019年も(1月から8月まで)100人以上の女性が殺害されています。
性的、性差別にかかる暴力に対する厳罰化、被害者への支援体制の強化、通報、相談体制の強化等、フランス政府も、この問題を重視してさまざまな政策が採られていますが、残念ながら、被害の数は減っていないようです。
他方、この分野で先進的といわれているスペインでは、早くからパートナーによる暴力を問題と捉え、多くの予算を注入し、法的な体制も整えてきました。それが功を奏し2003年の被害者数は71人でしたが、2018年では47人にまで減少しています。
スペインでこういった動きが盛んになったのは、1997年におきた、60歳の女性が生きたまま燃やされて焼死するというセンセーショナルな事件が原因かもしれません。
この女性は死亡する10日前にテレビに出演して元夫の暴力について語っており、それに腹を立てた元夫が犯行に及びました。
その後、メディアや市民団体が、性的・性に関わる暴力の現状を訴え、突き動かされた政府は法的措置や、支援体制、監視体制(電子ブレスレットも導入)を整え、その結果として事件件数の減少に至りました。
フランスでは、クリストフ・カスタネール内務大臣のもと、さらなる体制の強化が図られています。スペインのように、今後被害者の数が減ることを祈るばかりです。
Aller, ça sert à rien de discuter plus longtemps avec toi.
"servir à A"で「~に役立つ」という意味ですが、そこから"ça (ne) sert à rien de + inf."は「~しても役立つことが何もない ⇒ ~しても無駄だ」という定型表現となります。
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