会話詳細

Leçon82 Mort de George Floyd

Main Visual

DIALOGUE
  • ElisaMon dieu, c’est tellement triste ce qui est arrivé à Gorge Floyd… Tu l’as vu la vidéo ?
  • Elisaあー、ジョージ・フロイドに起きたことはとても悲しいわ。ビデオ見た?
  • NicolasOui, c’est affreusement long...
  • Nicolas見たよ、恐ろしく長いね…。
  • ElisaMoi j’ai préféré ne pas la voir, c’est trop cruel… Je comprends pas comment des choses comme ça peuvent encore arriver aujourd’hui.
  • Elisa見なきゃよかったわ、残酷すぎる…。こんなことが今もまだ起こるなんて理解できない。
  • NicolasIl y a toujours eu du racisme aux Etats-Unis, il est temps que ça s’arrête, et là c’était la goutte de trop.
  • Nicolasアメリカにはいつも人種差別があったからね。今こそやめるべきだよ、もう我慢の限界だったんだよ。
  • ElisaC’est triste d’en arriver là. Tu penses que ça va vraiment changer ?
  • Elisaあんな事件が起こるのは悲しいね。本当に変わると思う?
  • NicolasSans vouloir être pessimiste, je ne pense pas. Avec un président aussi con, c’est pas prêt de changer.
  • Nicolas悲観的にはなりたくないけど、思わないな。あんな馬鹿な大統領じゃ、変わることはないだろうね。
  • ElisaJe comprends même pas comment il a pu être élu. C’est un business man, il voit le pays comme une entreprise. Je ne prétends pas tout savoir, loin de là, mais un patron qui manque d’humanité à la tête d’un pays...
  • Elisaどうして彼が選ばれたのか全然わからないわ。ビジネスマンだし、彼は国を会社だと考えてるのよ。なんでも知ってるとは言わないけど、それには程遠いけど、でも人間性に欠ける人が国のトップなんて…。
  • NicolasC’est dommage qu’Obama n’est pas pu se représenter.
  • Nicolasオバマが再出馬できなくて残念だったよ。
VOCABULAIRE
arriver à A [出来事/事態が] Aに起こる、生じる
affreusement 恐ろしく、ものすごく、ひどく
cruel, -le 残虐な、残忍な、冷酷な
racisme (m) 人種差別、人種主義
Il est (grand) temps de + inf. (que + 接続法) 今こそ~すべき時だ
goutte (f) しずく、滴り
la goutte de trop:我慢の限界、堪忍袋の緒が切れるライン
pessimiste 悲観的な、悲観的な人
⇔ optimiste:楽観的な、楽天家
con, -ne ばか、間抜け、ばかな、間抜けな
élu <élire(を選ぶ、選出する)の過去分詞
prétendre + inf. (que + 直接法) ~だと主張する、言い張る
loin de là そこから遠くに、(否定文で)それどころではない、正反対である
à la tête de A Aを指導する地位に
se représenter à A A に再出席する、再出馬する
POINT
【コラム:ジョージ・フロイドさんの事件とフランス社会】
2020年5月25日にアメリカ・ミネアポリス近郊で、黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警察官に8分46秒間頸部を膝で強く押さえつけられ死亡させられた事件がきっかけとなり、アメリカをはじめ世界中で人種差別に抗議するデモへと発展しました。
フランスでも、人種差別と警察の暴力に対して抗議するため、各地でデモが開催され、参加者は地面に片膝をつき「ジョージ・フロイドのための正義」「アダマ・トラオレのための正義」と声をあげて抗議するシーンも多く報道されました。
フランスでは、フランス版ジョージ・フロイドの事件として、アダマ・トラオレさんの死亡事件が再度注目され、大きくメディアでも取り上げられました。
アダマ・トラオレさんはパリ北部のヴァル=ドアーズ県で、職務質問後に連行されて死亡し、その後病死と発表されました。この病死という診断結果に疑問を持った家族が、専門家に依頼したところ、なんと死因はジョージ・フロイトさんと同じ窒息死と判定されたという事件です。
警察は病死、家族は窒息死と、双方異なる主張をし、争いは続いています。
フランスは国家として人種差別はないというものの、有色人種が道端で職務質問されるのは、その他の人種の20倍という調査結果もあります。
映画の題材にもよくなりますが、残念ながらフランスでも、今日においても警察官のマイノリティへの暴力・疑いの目線は、大きな社会問題を抱えていると言わざるをえません。


Il y a toujours eu du racisme aux Etats-Unis, il est temps que ça s’arrête, et là c’était la goutte de trop.
«  la goutte de trop » とは溢れる寸前まで一杯に水が張られたグラスに注がれたしずく(滴り)という意味で、張りつめていた水が遂に溢れてしまうイメージから「それまでずっと我慢していたが堪忍袋の緒が切れた状態」や「我慢の限界」という意味を表します。
同様の表現には« C’est la goutte d’eau qui fait déborder la vase »があります。こちらも直訳すると「花瓶から水を溢れ出させるしずく」ですが、転じて「堪忍袋の緒が切れる」という意味になります。
日本語で堪忍する心が入った袋の口を縛った緒が切れてしまうイメージ、フランス語では張りつめていた我慢という水がこぼれてしまうイメージ、どちらも納得ができますが、怒りの臨界点のイメージが国によってそれぞれ違っていて興味深いですね。